ニュースな毎日
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福島 行き場のない「黒い袋」
- 2019/03/12 (Tue)
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https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190311-00010005-fnnprimev-soci
高さ1メートルほどの黒くて巨大な袋を見るたびに、一緒に取材をしていたキャスターの安藤優子さんが憤っていたことを思い出す。
【画像】福島県 帰れるのに帰らない理由
「どれだけ『安全です、帰れます』と説明されたって、こんな巨大な袋が生活圏の中にあるのを目にしただけで、帰る気なんて失せてしまう!」
袋の中に入っているのは、除染作業で出た土や廃棄物。放射性物質が付着した地表部分の土を削り取っては、袋に詰めるという作業でできたものだ。
1袋につき1トンほどの土が入った黒い袋(フレコンバッグ)は行き場がなく、除染の現場にそのまま置かれたり、仮置き場に山積みされて緑色のシートをかけられたりしてきた。
福島県内は必ずしも線量が高い場所ばかりではなく、むしろ他都道府県と変わらない場所がほとんどなのだが、福島に住む人たちの安心安全や風評被害を防ぐため、原発事故が起きてから除染作業は福島の広い範囲で行われている。その結果、「黒い袋」は今も生み出され続け、いくつも放置されている。
「黒い袋」が道路沿いに点々と…
これまでも福島を取材してきて、住民から「不気味なので嫌だ」という声をよく耳にしていた。放射性物質を含む土壌は、いくら集めて袋に詰めたとしても、最終処分の方法が決まっていないので、黒い袋は増え続ける一方だった。
しかし、震災から8年が経って、無造作に置かれているフレコンバッグの数は少し減ったように感じられる。
それは、「中間貯蔵施設」と呼ばれる施設ができ、搬入が始まったことにも関係している。
「福島には光と陰があります」
最終処分するまでの間、放射性物質を含む土壌を安全に管理・保管するために作られることになった中間貯蔵施設。
場所は、福島第一原発の立地する大熊町と双葉町に決められ、町の中でも特に放射線量が高い帰還困難区域で建設が始まっている。
その中の施設のひとつ、大熊町の1工区へ向かった。2011年から洗濯物を干したままとなっている家や、錆びついた車が停まった駐車場などを横目に見ながら車を走らせると、ダムのように大きなコンクリートのくぼみが見える。
もともとは家や田畑があった土地だ。そこに大きな穴を掘ってコンクリートで固め、そこに土壌を埋めていく。全部で10工区を整備中で、取材した施設には2019年1月時点で6万立方メートルの土壌を運び込んだという。
次々と運び込まれる土壌
2019年度に400万立方メートル、2020年度までに500~1250万立方メートルの除染土壌を搬入するとの目標が立てられている。
東京ドームの容積は124万立方メートルなので、実に10杯分の土を運び込むことになる。
順調に進んでいるようにも見えるが、課題は多い。そもそも「中間貯蔵」と言いながら、集められた土壌などが、最終処分でどこに行くのかは決まっていない。もし最終処分の方法が決まった場合も、どのように元の地権者に戻すのかなども確定していない。
また、大量の土が搬入されるため周辺の交通渋滞が起きやすいなど、住民への影響も出始めている。
「福島には光と陰があります。今回は陰の部分を見ていただいたのだと思います」
環境省の担当者は、申し訳なさそうに語った。
中間貯蔵施設の取材を終えると、靴の裏に放射性物質がついていないかを細かく確認された。この場所で光を感じられるのは、かなり先の話になりそうだと心が苦しくなった。
次ページは:「将来はふたば未来学園に行きたい」前へ12次へ1/2ページ
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1袋につき1トンほどの土が入った黒い袋(フレコンバッグ)は行き場がなく、除染の現場にそのまま置かれたり、仮置き場に山積みされて緑色のシートをかけられたりしてきた。
福島県内は必ずしも線量が高い場所ばかりではなく、むしろ他都道府県と変わらない場所がほとんどなのだが、福島に住む人たちの安心安全や風評被害を防ぐため、原発事故が起きてから除染作業は福島の広い範囲で行われている。その結果、「黒い袋」は今も生み出され続け、いくつも放置されている。
「黒い袋」が道路沿いに点々と…
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しかし、震災から8年が経って、無造作に置かれているフレコンバッグの数は少し減ったように感じられる。
それは、「中間貯蔵施設」と呼ばれる施設ができ、搬入が始まったことにも関係している。
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場所は、福島第一原発の立地する大熊町と双葉町に決められ、町の中でも特に放射線量が高い帰還困難区域で建設が始まっている。
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もともとは家や田畑があった土地だ。そこに大きな穴を掘ってコンクリートで固め、そこに土壌を埋めていく。全部で10工区を整備中で、取材した施設には2019年1月時点で6万立方メートルの土壌を運び込んだという。
次々と運び込まれる土壌
2019年度に400万立方メートル、2020年度までに500~1250万立方メートルの除染土壌を搬入するとの目標が立てられている。
東京ドームの容積は124万立方メートルなので、実に10杯分の土を運び込むことになる。
順調に進んでいるようにも見えるが、課題は多い。そもそも「中間貯蔵」と言いながら、集められた土壌などが、最終処分でどこに行くのかは決まっていない。もし最終処分の方法が決まった場合も、どのように元の地権者に戻すのかなども確定していない。
また、大量の土が搬入されるため周辺の交通渋滞が起きやすいなど、住民への影響も出始めている。
「福島には光と陰があります。今回は陰の部分を見ていただいたのだと思います」
環境省の担当者は、申し訳なさそうに語った。
中間貯蔵施設の取材を終えると、靴の裏に放射性物質がついていないかを細かく確認された。この場所で光を感じられるのは、かなり先の話になりそうだと心が苦しくなった。
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